読書家のための偏見作品紹介

主に小説の紹介、書評で人生を設計したい

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

~アニメ化だとよ~ 2020の豊作

たびたび言っているが、筒井康隆はわが読書の師である。その筒井大先生が原作を書かれた富豪刑事が、いまさらになってアニメ化している。富豪刑事 (新潮文庫)作者:康隆, 筒井発売日: 1984/01/12メディア: 文庫 ふむふむ、原作は読んでいるし2006のドラマも見…

<書籍紹介>ショートショートの源流「さあ、気ちがいになりなさい」

ショートショートというジャンルは教科書に載るほどに認められた。星新一という日本SFの祖によってだ。 好きな作家ランキングではトップ10圏内の常連作家であり、その人気が色あせることがないのは、古さを感じさせないように書くという作者の意図があって…

いろいろ読んだ

旅行と用事が相まってパンパンに膨らんだスケジュールを終えた。 忙しすぎてまったく書けていなかったブログを更新しようと思う。 ひとまず移動中に読んだ本をまとめるだけで濃厚な記事が書けそうだ。 夜来たる スキズマトリックス 安達としまむら カラマー…

<書籍紹介>マイ・オールタイムベスト「ファイト・クラブ」

序文が一切思いつかずに一時間が経ったので諦めます。 魅力を語ればきりがないですが、それを最小限の言葉で語るのが書き手の仕事であって義務。 しかしまあ、とりあえず自分の経験した書籍の中では頂点。それだけしか言えないので。 最近になって、新版の第…

<書籍レビュー>「裸のランチ」を読んだぞ

実は高校生の時に一度読んでいます。回数的には三度目。それだけ中毒性のある作品。 読み返そうと思ったきっかけは、ジュンク堂で見かけた河出文庫のフェア本棚。読書家声優として知られる斉藤相馬が全面協力らしく、河出文庫のあらゆる帯にイケメンの顔が載…

<書籍紹介>平和ボケした日本人へ、戦争の対義語は平和ではない「戦争と平和」

ようやく出ましたね。 「戦争と平和」の新訳。 実に十五年ぶりとのこと。 自分が読んでいた新潮文庫の工藤精一郎訳のやつで、かなりいい訳だという印象だったんですが、やはり海外古典ならではの訳比べという楽しみを経験しておかないと損ですよね。それに光…

<書籍紹介>戦争はときとして、社会と個人を根本から変え得る「太陽の帝国」

最近に発売された書籍から。ほんとうはそれが作品紹介ブログの仕事なんですけどね。 そしてこれは新約決定版ということで、旧約を読んだことがない方にもおすすめ。 二十世紀の英文学の傑作を紹介します。 作品紹介 1, 終末的世界観 2, あらすじ おわりに 作…

<書籍紹介>日常が退屈なんじゃない、退屈なものを日常と呼ぶ「日はまた昇る」

毎日な退屈を変えてくれる…………誰でも理解できるはずの、あまりに単純に羅列する文字列で………… それが読書であり、ヘミングウェイの矜持。 同じ車両に揺られるサラリーマンでもないのに、あるいは毎日が刺激的なはずの若者なのに、退屈な日常を描いた本を楽し…